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製品に関する重要なお知らせ

カイプロリスQ&A カイプロリスQ&A

カイプロリスに関して、よくある質問をまとめました。(医療関係者向け)

効果・効能

効能効果を教えてください

再発又は難治性の多発性骨髄腫です。

<効能又は効果に関連する注意>

本剤による治療は、少なくとも1つの標準的な治療が無効又は治療後に再発した患者を対象とすること。

臨床試験に組み入れられた患者の前治療歴等について、添付文書の「臨床成績」の項の内容を熟知し、本剤の有効性及び安全性を十分に理解した上で、適応患者の選択を行うこと。

添付文書(*2019年11月改訂(第1版、用法及び用量変更))

有効性

無増悪生存期間はどれくらいですか

〈レナリドミド及びデキサメタゾン併用〉海外第Ⅲ相試験(PX-171-009試験)

前治療歴が1~3回の再発又は難治性の多発性骨髄腫患者792例(各群396例)に対して、レナリドミド及びデキサメタゾンの併用(Ldレジメン)とLdレジメンに本剤を上乗せしたCLdレジメンを比較しました。
主要評価項目である無増悪生存期間の結果(中央値[95%信頼区間])は、CLd群で26.3[23.3~30.5]ヵ月、Ld群で17.6[15.0~20.6]ヵ月であり、Ld群に対してCLd群で統計学的に有意な延長を示しました。(ハザード比0.69[95%信頼区間:0.57~0.83]、p<0.0001[層別log-rank検定]、2014年6月16日データカットオフ)。

〈デキサメタゾン併用〉国際共同第Ⅲ相試験(2011-003試験)(週二回投与)

前治療歴が1~3回の再発又は難治性の多発性骨髄腫患者929例(日本人患者44例を含む。Cd群464例、Bd群465例)に対して、ボルテゾミブ及びデキサメタゾンの併用(Bdレジメン)と本剤及びデキサメタゾンの併用(Cdレジメン)を比較しました。
主要評価項目である無増悪生存期間の結果(中央値[95%信頼区間])は、Cd群で18.7[15.6~NE(推定不能)]ヵ月、Bd群で9.4[8.4~10.4]ヵ月であり、Bd群に対してCd群で統計学的に有意な延長を示しました(ハザード比0.53[95%信頼区間:0.437~0.651]、p<0.0001[層別 log-rank検定]、2014年11月10日データカットオフ)。

国際共同第Ⅲ相試験(20140355試験)(週一回投与)

前治療歴が2~3回の再発又は難治性の多発性骨髄腫患者478例(日本人患者40例を含む。週1回投与群240例、週2回投与群238例)に対して、本剤及びデキサメタゾンの併用(Cdレジメン)における週1回投与と週2回投与を比較しました。主要評価項目である無増悪生存期間の結果(中央値[95%信頼区間])は、週1回投与群で11.2[8.6~13.0]ヵ月、週2回投与群で7.6[5.8~9.2]ヵ月であり、週2回投与群に対して週1回投与群で統計学的に有意な延長を示しました(ハザード比0.693[95%信頼区間:0.544~0.883]、p=0.0014[層別log-rank検定]、2017年6月15 日データカットオフ)。

Cd27㎎週二回投与は本邦未承認の用法及び用量です。

参考:添付文書(*2019年11月改訂(第1版、用法及び用量変更))

副作用・安全性

主な副作用の発現頻度を教えてください

〈レナリドミド及びデキサメタゾン併用〉海外第Ⅲ相試験(PX-171-009試験)

安全性評価対象となった392例中332例(84.7%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められました。
主な副作用(10%以上)は、好中球減少142例(36.2%)、貧血104例(26.5%)、血小板減少99例(25.3%)、疲労88例(22.4%)、下痢74例(18.9%)、筋痙縮72例(18.4%)、不眠症56例(14.3%)、気道感染50例(12.8%)、低カリウム血症43例(11.0%)、高血糖41例(10.5%)及び無力症41例(10.5%)でした。

〈デキサメタゾン併用〉国際共同第Ⅲ相試験(2011-003試験)(週二回投与)

安全性評価対象となった463例(日本人22例含む)中404例(87.3%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められました。
主な副作用(10%以上)は、血小板減少126例(27.2%)、貧血107例(23.1%)、疲労97例(21.0%)、不眠症93例(20.1%)、呼吸困難74例(16.0%)、下痢69例(14.9%)、高血圧62例(13.4%)、悪心57例(12.3%)、無力症55例(11.9%)、末梢性ニューロパチー49例(10.6%)、リンパ球減少48例(10.4%)、発熱48例(10.4%)及び高血糖47例(10.2%)でした。

国際共同第Ⅲ相試験(20140355試験)(週一回投与)

安全性評価対象となった238例(日本人26例含む)中173例(72.7%)に副作用(臨床検査値の異常を含む)が認められました。
主な副作用(10%以上)は、血小板減少37例(15.5%)、高血圧35例(14.7%)、不眠症29例(12.2%)、好中球減少26例(10.9%)、貧血25例(10.5%)、疲労25例(10.5%)及び悪心24例(10.1%)でした。

参考:添付文書(*2019年11月改訂(第1版、用法及び用量変更))

副作用発現後に再開する場合、どうするのか?

血液毒性(Grade4注)の血小板減少、リンパ球減少、貧血又はGrade3注)以上の好中球減少)又はGrade3注)以上の非血液毒性(脱毛症又はGrade3注)の悪心・嘔吐、下痢及び疲労を除く)に該当する副作用が発現した場合には、回復するまで本剤を休薬してください。休薬後に投与を再開する場合には、本剤による有益性と 危険性を慎重に検討した上で下表を目安として減量等を考慮してください。なお、再び副作用が発現し、休薬後に投与を再開する場合には、下表を目安として本剤を減量又は投与中止してください。
注)NCI-CTCAE v4.0

<レナリドミド及びデキサメタゾン併用>

副作用発現時の投与量 投与再開時の投与量目安
27mg/m2 20mg/m2
20mg/m2 15mg/m2
15mg/m2 投与中止

<デキサメタゾン併用>(週2回投与の場合)

副作用発現時の投与量 投与再開時の投与量目安
56mg/m2 45mg/m2
45mg/m2 36mg/m2
36mg/m2 27mg/m2
27mg/m2 投与中止

<デキサメタゾン併用>(週1回投与の場合)

副作用発現時の投与量 投与再開時の投与量目安
70mg/m2 56mg/m2
56mg/m2 45mg/m2
45mg/m2 36mg/m2
36mg/m2 投与中止

参考:添付文書(*2019年11月改訂(第1版、用法及び用量変更))

妊婦、産婦、授乳婦等に対する場合に注意することはありますか?

妊娠ウサギの器官形成期に臨床用量を下回る用量の本剤0.8mg/kg(9.6mg/m2)を投与したところ、胚・胎児死亡率の増加及び生存胎児体重の減少が認められました。妊婦又は妊娠している可能性のある女性には投与しないでください。また、ヒト乳汁中への移行は不明ですので、授乳婦には投与しないことが望ましいですが、やむを得ず投与する場合には授乳を中止させてください。

参考:添付文書(*2019年11月改訂(第1版、用法及び用量変更))

妊娠を希望する患者へ投与する場合に注意することはありますか?

ヒトリンパ球を用いたin vitro染色体異常試験において、40ng/mL以上で染色体異常誘発性(構造的染色体異常)を示しました。妊娠可能な女性及びパートナーが妊娠する可能性のある男性に対しては、本剤投与中及び投与終了後一定期間は適切な避妊を行うよう指導してください。

参考:添付文書(*2019年11月改訂(第1版、用法及び用量変更))

投与方法・調製方法

本剤はどの程度継続したらいいのか?

投与の継続について特に規定はございませんが、患者さんの状態から、病勢進行又は許容されない毒性が発現するまで継続することができると考えられます。
なお、レナリドミド及びデキサメタゾン併用の場合、臨床試験では患者さんの状態により、18サイクルを超えて投与した場合の有効性及び安全性は確立していません。

参考:添付文書(*2019年11月改訂(第1版、用法及び用量変更))

用法・用量

用法及び用量を教えてください

〈レナリドミド及びデキサメタゾン併用〉

通常、成人には1日1回、本剤を1、2、8、9、15及び16日目に点滴静注し、12日間休薬します。この28日間を1サイクルとし、12サイクルまで投与を繰り返します。13サイクル以降は、1日1回、1、2、15及び16日目に本剤を点滴静注し、12日間休薬します。本剤の投与量はカルフィルゾミブとして、1サイクル目の1及び2日目のみ20mg/m2(体表面積)、それ以降は27mg/m2(体表面積)とし、10分かけて点滴静注します。なお、患者の状態により適宜減量します。

〈デキサメタゾン併用〉

  • 週2回投与の場合

    通常、成人には1日1回、本剤を1、2、8、9、15及び16日目に点滴静注し、12日間休薬します。この28日間を1サイクルとし、投与を繰り返します。本剤の投与量はカルフィルゾミブとして、1サイクル目の1及び2日目のみ20mg/m2(体表面積)、それ以降は56mg/m2(体表面積)とし、30分かけて点滴静注します。なお、患者の状態により適宜減量します。

  • 週1回投与の場合

    通常、成人には1日1回、本剤を1、8及び15日目に点滴静注し、13日間休薬します。この28日間を1サイクルとし、投与を繰り返します。本剤の投与量はカルフィルゾミブとして、1サイクル目の1日目のみ20mg/m2(体表面積)、それ以降は70mg/m2(体表面積)とし、30分かけて点滴静注します。なお、患者の状態により適宜減量します。

参考:添付文書(*2019年11月改訂(第1版、用法及び用量変更))

<用法及び用量に関連する注意>

〈用法及び用量共通〉

  1. 本剤を単独投与した場合の有効性及び安全性は確立しておりません。
  2. レナリドミド又はデキサメタゾンの投与に際しては、「臨床成績」の項の内容を熟知し、投与してください。
  3. レナリドミド又はデキサメタゾン以外の抗悪性腫瘍剤との併用における有効性及び安全性は確立しておりません。
  4. 体表面積が2.2m2を超える患者では、体表面積2.2m2として投与量を算出してください。
  5. クレアチニンクリアランス(Ccr)が15mL/分未満となった場合には、本剤を休薬してください。Ccrが15mL/分以上まで回復した場合に、投与の再開を検討してください。透析を要する場合には、再開時の用量として20mg/m2を超えないこととし、また透析後に投与してください。
  6. 本剤の投与については、以下に従って、適切に休薬、減量又は 投与中止の判断を行ってください。 血液毒性(Grade4注)の血小板減少、リンパ球減少、貧血又はGrade3注)以上の好中球減少)又はGrade3注)以上の非血液毒性(脱毛症又はGrade3注)の悪心・嘔吐、下痢及び疲労を除く)に該当する副作用が発現した場合には、回復するまで本剤を休薬してください。休薬後に投与を再開する場合には、本剤による有益性と 危険性を慎重に検討した上で下表を目安として減量等を考慮してください。なお、再び副作用が発現し、休薬後に投与を再開する場合には、下表を目安として本剤を減量又は投与中止してください。
    注)NCI-CTCAE v4.0

    <レナリドミド及びデキサメタゾン併用>

    副作用発現時の投与量 投与再開時の投与量目安
    27mg/m2 20mg/m2
    20mg/m2 15mg/m2
    15mg/m2 投与中止

    <デキサメタゾン併用>(週2回投与の場合)

    副作用発現時の投与量 投与再開時の投与量目安
    56mg/m2 45mg/m2
    45mg/m2 36mg/m2
    36mg/m2 27mg/m2
    27mg/m2 投与中止

    <デキサメタゾン併用>(週1回投与の場合)

    副作用発現時の投与量 投与再開時の投与量目安
    70mg/m2 56mg/m2
    56mg/m2 45mg/m2
    45mg/m2 36mg/m2
    36mg/m2 投与中止
  7. 薬剤調製時の注意
    ・使用直前にバイアルを冷蔵庫から取り出すこと。
    ・溶解時は泡立つため、注射用水をバイアルの内壁に当てながら緩徐に注入し、10mg製剤の場合は5mL、40mg製剤の場合は20mLの注射用水で2mg/mLの濃度にて溶解すること。
    ・バイアルを緩やかに転倒混和し、泡立ちが生じた場合には、泡が消えるまで約2~5分間バイアルを静置すること。
    ・体表面積から計算した必要量を5%ブドウ糖液にて希釈すること。
    ・他剤との混注はしないこと。
    ・バイアル中の未使用残液は適切に廃棄すること。

参考:添付文書(*2019年11月改訂(第1版、用法及び用量変更))

投与日及び1サイクルの開始日の許容範囲はどの程度でしょうか?

  • 投与日の許容範囲

    許容範囲は規定しておりません。用法用量通りの投与日に投与してください。
    用法用量通りの投与日に投与できない場合、患者さんの状態を考慮し、以下の臨床試験を参考に医師判断により投与を行ってください。
    海外第Ⅱ相試験(ONO-PX-171-003試験(part2))では予定投与日の前後2日以内に行うことを認めていました。

    出典:承認時評価資料(多発性骨髄腫患者を対象とした海外第Ⅱ相試験)

  • 1サイクルの開始日の許容範囲

    許容範囲は規定しておりません。用法用量通りの投与日に投与してください。
    用法用量通りの投与日に投与できない場合、患者さんの状態を考慮し、以下の臨床試験を参考に医師判断により投与を行ってください。
    国内第Ⅰ相試験(ONO-7057-05試験)で第2サイクル以降の1日目は前サイクル終了後1~8日目(前サイクル開始後29~36日目)と規定していました。

    出典:承認時評価資料(多発性骨髄腫患者を対象とした海外第Ⅰ相試験)

取り扱い上の注意

医薬品リスク管理計画(RMP)における「重要な特定されたリスク」にあたるものには何がありますか?

  • 心障害(心不全、心筋梗塞、QT延長、心膜炎、心嚢液貯留)
  • 間質性肺疾患
  • 肺高血圧症
  • 高血圧・高血圧クリーゼ
  • 急性腎障害
  • 腫瘍崩壊症候群
  • Infusion reaction
  • 出血
  • 血液毒性
  • 静脈血栓塞栓症
  • 肝不全・肝機能障害
  • 血栓性微小血管症
  • 感染症
  • 可逆性後白質脳症症候群

参照:医薬品リスク管理計画

主な副作用の症状と対策を教えてください

適正使用ガイドを参照ください。

重大な副作用は以下のとおりです。
心障害、間質性肺疾患、肺高血圧症、肝不全、肝機能障害、急性腎障害、腫瘍崩壊症候群、骨髄抑制、Infusion reaction、血栓性微小血管症、可逆性後白質脳症症候群、脳症、高血圧、高血圧クリーゼ、静脈血栓塞栓症、出血、感染症、消化管穿孔です。

  1. 心障害
    ・心不全、心筋梗塞、QT間隔延長、心膜炎、心嚢液貯留等の心障害があらわれることがあります。
    ・心障害を合併している患者又はその既往歴がある患者は、症状が悪化又は再発するおそれがあるので、慎重に投与してください。
    ・異常が認められた場合には、 休薬、減量及び中止基準に従い、適切な処置を行ってください。
  2. 間質性肺疾患
    ・間質性肺炎、肺臓炎、急性呼吸窮迫症候群、急性呼吸不全等の間質性肺疾患があらわれることがあります。
    間質性肺疾患を疑う異常所見が認められた場合には、速やかに本剤を休薬、減量又は中止し、ステロイド治療などの適切な処置を行ってください。なお、感染症の可能性が除外できない場合は、抗菌薬などの使用を考慮してください。
  3. 肺高血圧症
    ・肺高血圧症があらわれることがあります。
    ・呼吸困難、胸痛等の症状が認められた場合には投与を中止するとともに、他の病因(胸水、肺水腫等)との鑑別診断を実施した上で適切な処置を行ってください。
  4. 肝不全、肝機能障害
    ・肝不全、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ[AST(GOT)]増加、アラニンアミノトランスフェラーゼ[ALT(GPT)]増加、血中ビリルビン増加、γ-グルタミルトランスフェラーゼ[γ-GTP]増加等を伴う肝機能障害があらわれることがあります。
    ・異常が認められた場合には、休薬、減量及び中止基準に従い、適切な処置を行ってください。
  5. 急性腎障害
    ・急性腎障害があらわれることがあります。
    ・異常が認められた場合には、休薬、減量及び中止基準に従い、適切な処置を行ってください。
  6. 腫瘍崩壊症候群
    腫瘍崩壊症候群があらわれることがあります。
    異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置(生理食塩液、高尿酸血症治療剤等の投与、透析等)を行うとともに、症状が回復するまで患者の状態を十分に観察してください。
    また、腫瘍崩壊症候群のリスクが高い患者は、学会のガイドライン等を参考に、適正な予防措置(補液、アロプリノール、ラスブリカーゼ、フェブキソスタット、利尿薬等の投与)を考慮してください。
  7. 血液毒性
    ・リンパ球数減少、血小板数減少、貧血、好中球数減少、白血球数減少等の血液毒性があらわれることがあります。
    ・異常が認められた場合には、休薬、減量及び中止基準に従い、適切な処置を行ってください。
    ・必要に応じて輸血やG-CSF製剤の投与を考慮してください。
  8. Infusion reaction
    発熱、悪寒、関節痛、筋肉痛、顔面潮紅、顔面浮腫、嘔吐、脱力、息切れ、低血圧、失神、胸部絞扼感、狭心症等を含むInfusion reactionがあらわれることがあります。
    異常が認められた場合には、休薬、減量及び中止基準に従い、適切な処置を行ってください。
  9. 血栓性微小血管症
    血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)及び溶血性尿毒症症候群(HUS)等の血栓性微小血管症(TMA)があらわれることがあります。
    ・破砕赤血球を伴う貧血、血小板減少、腎機能障害等が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行ってください。
    ・TMAの可能性が認められた場合は薬剤を中止し、早期の血漿交換療法、新鮮凍結血漿輸注等を行ってください。
    ・可能な限り新鮮凍結血漿輸注をまず行ってください。
    ・血小板輸血は臨床状況を悪化させるため、TMAの対処法として原則禁忌とされています。
  10. 可逆性後白質脳症症候群、脳症
    ・可逆性後白質脳症症候群(PRES)があらわれることがあります。
    ・PRESが疑われる場合には、本剤の投与を中止し、脳MRI検査を実施してください。また、神経内科専門医と相談し、PRESの診断及び血圧のコントロール、抗痙攣薬の投与等の適切な処置を行ってください。
  11. 高血圧、高血圧クリーゼ
    ・高血圧及び高血圧クリーゼがあらわれることがあります。
    ・高血圧クリーゼが疑われる異常所見が認められた場合には、投与を中止し適切な処置を行ってください。
    ・高血圧クリーゼは単に血圧が異常に高いだけの状態ではなく、血圧の高度の上昇(多くは180/120mmHg以上)によって、脳、心、腎、大血管などの標的臓器に急性の障害が生じ進行する病態です。
    ・急激又は著しい血圧上昇があり、高血圧に伴う緊急症が疑われる場合は、直ちに循環器専門医に連絡してください。

    ※異常所見:頭痛、視力障害、神経症状、悪心・嘔吐、胸・背部痛、心・呼吸器症状、乏尿、体重の変化など

  12. 静脈血栓塞栓症
    ・深部静脈血栓症、肺塞栓症等の静脈血栓塞栓症があらわれることがあります。
    ・本剤投与に際しては、静脈血栓塞栓症の発現リスクを正しく評価したうえで、本剤投与による出血、血小板減少症も考慮し、必要に応じて、学会のガイドライン等を参考に抗血栓薬又は抗凝固薬の投与を考慮してください。また、急激な片側下肢の腫脹・疼痛、胸痛、突然の息切れ、四肢の麻痺などがみられた場合、直ちに主治医へ連絡するよう、患者に指導してください。
    ・異常が認められた場合には、休薬、減量及び中止基準に従い、適切な処置を行ってください。
  13. 出血
    ・胃腸出血、頭蓋内出血等の出血があらわれることがあります。
    ・異常が認められた場合には、休薬、減量及び中止基準に従い、適切な処置を行ってください。
  14. 感染症
    ・肺炎、敗血症等の重篤な感染症があらわれることがあります。
    ・異常が認められた場合には、休薬、減量及び中止基準に従い、適切な処置を行ってください。

参考:適正使用ガイド(2019年11月改定)、添付文書(*2019年11月改訂(第1版、用法及び用量変更))

前治療がなくても本剤を使用できますか?

未治療患者への有効性、安全性は確立していないため、推奨できません。
効能・効果は「再発又は難治性の多発性骨髄腫」です。

【参考】

<レナリドミド及びデキサメタゾン併用>

カイプロリスの海外第Ⅲ相試験(PX-171-009試験)は前治療歴が1~3回の再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象に実施しておりました。

<デキサメタゾン併用>

カイプロリスの国際共同第Ⅲ相試験(2011-003試験)(週二回投与)
前治療歴が1~3回の再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象に実施しておりました。
また、カイプロリスの国際共同第Ⅲ相試験(20140355試験)(週一回投与)
前治療歴が2~3回の再発又は難治性の多発性骨髄腫患者を対象に実施しておりました。

参考:添付文書(*2019年11月改訂(第1版、用法及び用量変更))

劇薬等の指定はありますか?

規制区分は以下になります。
毒薬、処方箋医薬品

参考:添付文書(*2019年11月改訂(第1版、用法及び用量変更))

腎機能障害患者や透析患者に対して投与制限や注意の規定はありますか?

腎機能障害患者や透析患者に投与可能ですが、本剤投与によりクレアチニンクリアランス(Ccr)が15mL/分未満となった場合には、本剤を休薬してください。
Ccrが15mL/分以上まで回復した場合には、投与の再開を検討してください。透析を要する場合には、再開時の用量として20mg/m2を超えないようにしてください。また透析患者について、透析後に投与してください。

参考:添付文書(*2019年11月改訂(第1版、用法及び用量変更))

本剤調製時、投与時、または漏えい時の安全性を担保するために特別な方法は必要ありませんか?

本剤に特有の対処法はありません。注射剤が血管外漏出した際の一般的な対処法と同様の処置をお願いします。

凍結してしまったものを使用できますか?

凍結した製剤を使用することは避けてください。本剤は凍結を想定した安定性試験は実施していません。

腎機能障害別で安全性に違いはありますか?

PX-171-009試験及びONO-7057-05試験における腎機能別の有害事象の発現状況を次ページの表に示します。PX-171-009試験において、対照群と比較した本剤群の有害事象発現率に、腎機能の程度に応じた一貫した関係性は認められず、腎機能の低下に伴う明らかな安全性プロファイルの変化は認められませんでした。