調製・投与方法
カイプロリスは凍結乾燥注射剤です。注射用水で溶解後、5%ブドウ糖液で希釈して、使用します。
投与方法について、「レナリドミド及びデキサメタゾン併用の場合」、「デキサメタゾン併用の場合」のいずれかを以下より選択してください。
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調製・投与方法 - レナリドミド及びデキサメタゾン併用の場合
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※「レナリドミド及びデキサメタゾン併用の場合」と「デキサメタゾン併用の場合」の調製・投与方法が動画中に併記されておりますのでご注意ください。
[監修]日本赤十字社医療センター 薬剤部
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レナリドミド及びデキサメタゾン併用の場合
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- 1投与量の算出
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カイプロリスの投与量は、1サイクル目の1日目と2日目のみ20mg/m2(体表面積)、それ以降は27mg/m2(体表面積)となるように算出します。
- 体表面積が2.2m2を超える場合、体表面積2.2m2として算出してください
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- 2注射用水の注入
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必要なバイアル数を使用直前に冷蔵庫より取り出します。
2mg/mLの濃度になるよう、10mg製剤には注射用水5mLを、40mg製剤には注射用水20mLを注入します。
- 注入時の注意
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- 溶解時は泡立つため、注射用水はバイアルの内壁に当てながら緩徐に注入してください
- コアリングが発生しないよう、バイアルゴム栓に対して注射針を垂直に穿刺してください
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- 3転倒混和
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バイアルを緩やかに転倒混和します。
- 注射用水を急速に注入してしまった場合は溶け残りが発生しやすいため、しっかり転倒混和して薬剤が溶け残らないようにしてください
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- 4確認
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泡立ちやゴム片などの沈殿物がないか確認してください。
- 泡立ちが見られた場合、泡が消えるまで静置(5分程度)してください
- 注射用水を急速に注入した場合
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- 泡が消えるまで10〜15分程度の静置が必要な場合があります
- 泡が発生しても問題ありませんが、泡の消失後、薬剤の溶け残りがないか確認してください
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- 55%ブドウ糖液で希釈
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体表面積から算出した必要量をシリンジでバイアルから抜き取り、50mLの5%ブドウ糖液*に注入します。
- 塩化物イオン(CI-)を含む溶液とは配合変化を起こすことが確認されているため、生理食塩液等では希釈しないでください
- ソフトバッグ以外の容器では、空気を抜いて混注した場合、投与時に空気針が必要になることがあります
- バイアルに残った薬剤は適切に廃棄してください
- 他剤との混注はしないでください
*添付文書上、最終濃度についての規定はございません。必要量を10分かけて投与できるように調製してください
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- 6点滴静注
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10分かけて点滴静注します。
- 必ず静脈内投与し、皮下及び筋肉内には投与しないでください
- 急速静脈内投与は行わないでください
- 点滴投与時の注意
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- 本剤は界面活性剤を含む製剤であり、 5%ブドウ糖液で希釈された薬液は表面張力が低下し、1滴の大きさが5%ブドウ糖液などに比べ小さくなるため、輸液セットあるいは輸液ポンプを用いる場合は注意してください
- 自然落下方式で投与する場合は、輸液セットに表示されている滴数で投与速度を設定すると、目標に比べ投与速度が低下するので、滴数を増加させて設定する等の調整*が必要です
- 滴下制御型輸液ポンプを用いる場合は、流量を増加させて設定する等の調整*が必要です
*調整率:1.2 ~ 1.3倍
- また、輸液ポンプを用いる場合は、使用する輸液セットとの組合せによっては、界面活性剤の影響によりエラーが発生する可能性があります
- 本剤は界面活性剤を含む製剤であり、 5%ブドウ糖液で希釈された薬液は表面張力が低下し、1滴の大きさが5%ブドウ糖液などに比べ小さくなるため、輸液セットあるいは輸液ポンプを用いる場合は注意してください
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※「レナリドミド及びデキサメタゾン併用の場合」の調製・投与方法については2ページ目よりご覧ください。
カイプロリス調製方法投与スケジュール - レナリドミド及びデキサメタゾン併用の場合
通常、成人には1日1回、本剤を1、2、8、9、15及び16日目に点滴静注し、12日間休薬する。この28日間を1サイクルとし、12サイクルまで投与を繰り返す。13サイクル以降は、1日1回、1、2、15及び16日目に本剤を点滴静注し、12日間休薬する。本剤の投与量はカルフィルゾミブとして、1サイクル目の1及び2日目のみ20mg/m2(体表面積)、それ以降は27mg/m2(体表面積)とし、10分かけて点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。
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- 1サイクル目
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- 2~12サイクル目
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- 13サイクル目以降
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調製・投与方法 - デキサメタゾン併用の場合
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※「レナリドミド及びデキサメタゾン併用の場合」と「デキサメタゾン併用の場合」の調製・投与方法が動画中に併記されておりますのでご注意ください。
[監修]日本赤十字社医療センター 薬剤部
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デキサメタゾン併用の場合
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- 1投与量の算出
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カイプロリスの投与量は、1サイクル目の1日目と2日目のみ20mg/m2(体表面積)、それ以降は56mg/m2(体表面積)となるように算出します。
- 体表面積が2.2m2を超える場合、体表面積2.2m2として算出してください
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- 2注射用水の注入
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必要なバイアル数を使用直前に冷蔵庫より取り出します。
2mg/mLの濃度になるよう、10mg製剤には注射用水5mLを、40mg製剤には注射用水20mLを注入します。
- 注入時の注意
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- 溶解時は泡立つため、注射用水はバイアルの内壁に当てながら緩徐に注入してください
- コアリングが発生しないよう、バイアルゴム栓に対して注射針を垂直に穿刺してください
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- 3転倒混和
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バイアルを緩やかに転倒混和します。
- 注射用水を急速に注入してしまった場合は溶け残りが発生しやすいため、しっかり転倒混和して薬剤が溶け残らないようにしてください
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- 4確認
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泡立ちやゴム片などの沈殿物がないか確認してください。
- 泡立ちが見られた場合、泡が消えるまで静置(5分程度)してください
- 注射用水を急速に注入した場合
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- 泡が消えるまで10〜15分程度の静置が必要な場合があります
- 泡が発生しても問題ありませんが、泡の消失後、薬剤の溶け残りがないか確認してください
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- 55%ブドウ糖液で希釈
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体表面積から算出した必要量をシリンジでバイアルから抜き取り、50mL、または100mLの5%ブドウ糖液*に注入してください
- 塩化物イオン(CI-)を含む溶液とは配合変化を起こすことが確認されているため、生理食塩液等では希釈しないでください
- ソフトバッグ以外の容器では、空気を抜いて混注した場合、投与時に空気針が必要になることがあります
- バイアルに残った薬剤は適切に廃棄してください
- 他剤との混注はしないでください
*添付文書上、最終濃度についての規定はございません。必要量を30分かけて投与できるように調製してください
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- 6点滴静注
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30分かけて点滴静注します。
- 必ず静脈内投与し、皮下及び筋肉内には投与しないでください
- 急速静脈内投与は行わないでください
- 点滴投与時の注意
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- 本剤は界面活性剤を含む製剤であり、 5%ブドウ糖液で希釈された薬液は表面張力が低下し、1滴の大きさが5%ブドウ糖液などに比べ小さくなるため、輸液セットあるいは輸液ポンプを用いる場合は注意してください
- 自然落下方式で投与する場合は、輸液セットに表示されている滴数で投与速度を設定すると、目標に比べ投与速度が低下するので、滴数を増加させて設定する等の調整*が必要です
- 滴下制御型輸液ポンプを用いる場合は、流量を増加させて設定する等の調整*が必要です
*調整率:1.2 ~ 1.3倍
- また、輸液ポンプを用いる場合は、使用する輸液セットとの組合せによっては、界面活性剤の影響によりエラーが発生する可能性があります
- 本剤は界面活性剤を含む製剤であり、 5%ブドウ糖液で希釈された薬液は表面張力が低下し、1滴の大きさが5%ブドウ糖液などに比べ小さくなるため、輸液セットあるいは輸液ポンプを用いる場合は注意してください
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※「デキサメタゾン併用の場合」の調製・投与方法については8ページ目よりご覧ください。
カイプロリス調製方法投与スケジュール - デキサメタゾン併用の場合
通常、成人には1日1回、本剤を1、2、8、9、15及び16日目に点滴静注し、12日間休薬する。この28日間を1サイクルとし、投与を繰り返す。本剤の投与量はカルフィルゾミブとして、1サイクル目の1及び2日目のみ20mg/m2(体表面積)、それ以降は56mg/m2(体表面積)とし、30分かけて点滴静注する。なお、患者の状態により適宜減量する。
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- 1サイクル目
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- 2サイクル目以降
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製剤の外観
カイプロリスのバイアルラベルは、点滴バッグへ貼付できるラベルが採用されています。